ドレフォン産駒の3つの特徴と代表的な産駒を紹介!

ドレフォン産駒 特徴

ドレフォンという競走馬をご存知ですか?

世界中の競馬に精通している方なら知っているかもしれませんが、日本国内の競馬だけしか見ていない方はわからないかもしれません。なぜならドレフォンとは、アメリカ合衆国で生産されて活躍した競走馬だからです。

なぜアメリカの競走馬をこの記事で紹介するかというと、ドレフォンは種牡馬になった後、社台グループが購入しているからです。つまり、今後の日本の競馬界ではドレフォン産駒がレースに出走し、G1などの大きなレースを席巻する可能性が十分にあるのです。

この記事では、ドレフォンの種牡馬としての成績、産駒の特徴、これまでの代表的な産駒を紹介していきます。ドレフォン産駒を予想する際や買い目を決める参考にしたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

ドレフォンの種牡馬成績

デビュー戦は9馬身差の圧勝。その後、G1レース2勝を含む5連勝を飾り僅か3歳の時点でアメリカスプリント界の頂点に君臨したドレフォン。

キーンランド1歳馬セールにて45万ドルで落札された後、アメリカの名門ボブ厩舎から2015年にデビューします。初の重賞制覇がG1のキングズビショップステークスで、その後もブリーダーズカップスプリントで優勝。

2016年の成績は4戦4勝で、同年のエクリプス賞最優秀短距離馬に選出されています。抜群のスタートダッシュと二の足の速さに定評があり、スタートを切ってから好位置をキープしたまま勝ち切るというレース展開がほとんどでした。

ドレフォンが種牡馬として初めて種付けをしたのは2017年なので、初年度産駒のデビューは2021年からです。記事執筆時点(2021年11月15日)での産駒結果は以下の通りです。

勝利回数 順位 獲得賞金
2021年 20回 53位 2億4442万円

現在までの出走頭数は73頭で勝馬は19頭。

まだまだ種牡馬としては新米なので、今後の活躍に期待です。順位も今年は53位ですが、今後優秀な産駒が誕生していけばどんどん上がっていくでしょう。

ちなみにアメリカからドレフォンを購入した社台グループは、「突出したスピードがあったために短距離を走っていましたが、母父がゴーストザッパーで距離に対応する産駒も出てくるし、とにかく馬体、フットワーク、現役時のレース内容が素晴らしく、血統面から産駒が日本の芝レースで活躍する下地が十分にあります」とのコメントを寄せています。

初年度の種付け料は受胎条件で300万円に設定され207頭に種付けを行いました。ちなみに2021年時点で血統登録された産駒は127頭いますが、これはこの年にデビューするコパノリッキーに次ぐ2位という堂々の結果です。

ドレフォン産駒の特徴を3つ紹介

ドレフォン

ここからは、ドレフォン産駒の特徴を紹介していきます。

血統的には早熟で短距離からマイルが得意な傾向

前述したようにドレフォンは2021年に初年度産駒がデビューしたばかりの新米種牡馬なので、まだデータでどのような特徴があると分析するのは難しいです。

ということで、ここではドレフォンの血統に注目してどのような特徴がある産駒が誕生しやすいかを分析して紹介していきます。

ドレフォンは父ジオポンティ、母父ゴーストザッパーの血統なので、いわゆるストームキャット系に分類されます。このストームキャット系の産駒の特徴は、2歳戦から3歳戦で活躍する早熟馬が多く誕生するというもの。

つまり、その血を継ぐドレフォン産駒も早熟である可能性が高いです。

距離適性でいうと短距離からマイルで強く、父ドレフォンと同様に産駒も芝とダートのどちらでも高い活躍を期待できる馬を輩出できそうです。

ドレフォンと同様にドレフォンの父ジオポンティも中距離戦線で活躍した馬なので、血統から考えると産駒もマイルから中距離で活躍するのではないかと予想されます。

芝の1800mで活躍している

前述したように当初ドレフォン産駒の適正はダートやマイルではないかといわれていますが、蓋を開ければ芝の1800mで活躍する馬が続出しています。

詳しくは後述しますが、札幌2歳Sにて勝利したジオグリフは産駒として初の重賞制覇馬ですが、距離は芝の1800mです。

他にも、7月の新馬戦でドレフォン産駒が4勝した日があるのですが、それがすべて芝の1800mという距離でした。

この結果から、ドレフォン産駒はダートやマイル戦線だけではなく、芝の中距離でも十分に戦えるのではないかという声が多く挙がっています。

馬体とフットワークのバランスが良い

ドレフォン産駒の馬が早くから注目される最大の理由は、馬体とフットワークのバランスが抜群に良いからです。

これは社台グループも売りとして押している点で、現役時代のレース内容が抜群に良いことからそれらの特性は血統として受け継がれるのではないかと予測されています。

ドレフォン産駒は強靭な骨格と柔軟な筋肉が受け継がれているため、馬産地でも高い評価を常に獲得。そのため、セールでも高値で取引されることが多いのです。

ドレフォンの代表的な産駒を3頭紹介

ここからは、今後の活躍に期待してほしい注目のドレフォン産駒を3頭紹介していきます。

ジオグリフ

ドレフォンの初年度産駒の一頭であるジオグリフは、デビューから2戦で早くもめきめきと頭角を現しています。馬名の意味は地上絵。

2021年6月26日の新馬戦では3番人気とそこまで注目されていなかったものの、鞍上のルメール騎手の好リードもあり見事に勝利。続くG3の札幌2歳ステークスでも1着に輝きデビューから無敗の2連勝で早くもクラシック戦線の注目馬として高い注目を集めています。

ちなみに次走は朝日FSかホープフルステークスになるとのことなので、デビューからわずか3戦目で早くも舞台はG1となります。

ちなみに札幌ステークスはドレフォン産駒で初となる重賞制覇でした。今後のG1戦線で見事に勝利となれば、これもまたドレフォン産駒で初の快挙となります。

カワキタレブリー

カワキタレブリーはドレフォン初年度産駒の1頭です。

デビュー戦は見事に1着を飾るものの、そこからは函館2歳ステークスで5着、クローバー賞では3着、もみじステークスでは5着、デイリー杯2歳ステークスでは3着と勝ち切れないレースが続いています。

しかし、最低人気で出走したデイリー杯では3着と健闘。騎乗した松山騎手は「調教からいい動きで、いい感触をつかんでいました。いい勝負になると思っていました。やめるところがあると聞いていたのですが、最後まで集中して走っていました。この強いメンバーを相手に、いいレースができたと思います」とコメントしています。

こちらのコメントでもある通り、弱点はレース途中で気を抜くところがある点。それがなければ実力は十分でクラシック戦線でもいい走りができると期待されていますが、性格難と集中力をどれだけ持続できるかがカギを握ります。

まとめ

ドレフォン産駒の特徴と代表的な産駒を紹介してきました。

アメリカで活躍した有力馬を社台が購入して日本で種牡馬として活躍しているドレフォンは、馬体とフットワークのバランスが高く評価されています。

血統から考えると芝でもダートでも十分に活躍が期待できますが、現在は芝で活躍している馬が注目されています。まだ初年度産駒が2021年に出走したばかりなのでこれから先はわかりませんが、現在のところ芝の中距離が適正であるといえます。

ドレフォン産駒の中でとくに注目してほしいのは、デビューから圧巻の走りで2連勝を飾ったジオグリフ。今後はG1戦線へも参戦となりますので、2歳でどれだけの活躍を残してクラシック戦線へと突入するのかにぜひ注目してください。

ドレフォンの種付け料はまだ300万円と低く、注目度もそこまで高くありません。しかし、それもジオグリフの活躍次第では一気に注目度が上がります。

今後のドレフォン産駒の活躍にぜひ注目してみてください!

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この記事の監修者
後藤孝男
後藤孝男(ごとう・たかお)
大学卒業後、東京タイムズ社に入社。中央競馬担当記者となり全国の競馬場を初め美浦、栗東トレセンなどへ赴き、取材に、予想にと活躍。同紙休刊後は、実績を買われて競馬専門紙「馬三郎」に創刊メンバーとして参画、一昨年からは美浦トレセン北馬場時計班として毎週、サラブレッド達の調教に目を凝らす。
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