競馬で去勢をする理由は?去勢によるメリットとデメリット

競馬 去勢 理由

競馬で去勢をする理由

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ペットなどに施されることが多い去勢手術。
実は、競馬でも去勢が行われることは珍しくありません。

去勢された馬は「セン馬」といい、出馬表などでも見かけたことがあるのではないでしょうか。

日本競馬において去勢をする理由は、気性が悪く実力を発揮できないことが多く挙げられます。
例えば、レースで入れ込んでしまったり、ゲートで暴れてしまったりと気性が原因で負けてしまう牡馬がいたとします。

その馬に去勢手術を施すことで気性が大人しくなり、レースで100%の実力を発揮できるようになるのです。

ただし、日本競馬においては、去勢手術は最終手段です。

調教師があらゆる努力をしても改善できなかった場合に、最終手段として実行される傾向にあります。
去勢をするのはその競走馬のためであり、レースで勝つためにはやむをえません。

去勢手術をする理由は一つではありませんが、ほとんどが気性が悪いことが理由として挙げられます。

去勢をすることによって急に活躍するようになることもあるので、競馬予想においても注目すべき要素です。


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去勢によるメリット

競馬の去勢によるメリットとして一番大きいのは、気性が大人しくなる点です。

競馬において、レースで実力を発揮するためには気性は非常に大事です。

どれだけ実力があっても、気性が悪ければその力を100%発揮することができません。
「実力があるのに勝てない」

そのようなもどかしい馬がたまにいますが、気性が敗因となっているのなら思い切って去勢するのも一つの手です。

また、牡馬の場合は、他の牝馬が気になってレースに集中できないということもあります。
去勢をすれば牝馬に対して発情することがなくなるので、レースに集中できるのもメリットの一つです。

そして、去勢はレースだけでなく、調教にも良い効果をもたらしてくれます。
気性の悪い馬は調教も困難で、上手く鍛えることができません。

ところが、去勢をすることにより気性が大人しくなって、調教もスムーズに行えるようになります。

調教はレースで力を発揮するために重要な要素なので、去勢がもたらしてくれるメリットはとても大きいのです。

去勢によるデメリット

競馬 去勢 デメリット

去勢は気性が大人しくなるというメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。
去勢のデメリットとして大きいが、種牡馬になれないことです。

どれだけ活躍しても種牡馬にはなれないので、G1を何勝もするような馬だったときに勿体なく感じてしまいますよね。

優秀な遺伝子を残すことができないというのが、去勢手術によるデメリットです。

また、去勢をした「セン馬」は、現在のところクラシック競走に出走することができません。
去勢した時点でクラシックへの出走の夢が絶たれてしまいます。

クラシック競走への出走馬は多くのホースマンの夢であり、去勢をするというのはクラシックを諦めるということになるので辛い選択でもあります。

さらに、去勢手術により、闘争心が失われるケースもあるという点は注意が必要です。
去勢をすることによって、必ずしも成績が上向くとは限りません。

去勢後に活躍するかはケースバイケースなので、日本では最後の手段として用いられているのです。

競馬での去勢事例

日本競馬において去勢は最後の手段です。
そのため、去勢をした「セン馬」の頭数はそこまで多くはありません。

去勢した馬の成績がどうなのか、気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで、実際に去勢した3つの事例について紹介します。

ダイワキャグニー

ダイワキャグニー

最近去勢をした事例として紹介したいのが、「ダイワキャグニー」です。
「ダイワキャグニー」は、2020年に去勢手術を行いました。

既にエプソムCを制していた重賞勝ち馬が去勢をしたということで、多くの競馬ファンの注目を集めた事例です。

去勢手術明け初戦となった2020年毎日王冠では、ハイレベルなメンバーが揃ったなか2着になりました。
去勢は成功したと言える結果です。

「ダイワキャグニー」が去勢した理由は、「レースが近づくと牝牡お構いなしに馬っ気を出していた」からです。

発情が原因で力を出し切ることができていなかったため、以前から去勢を考えていたようでした。

去勢手術を行ったことで、別馬のように性格が変わりました。
以前は顔を撫でさせてくれることがなかったのですが、撫でさせてくれるようになり大人しい馬となったのです。

また、体質的な良い効果もあったようで、脂肪がつきやすくて絞りづらい体質だったのが、今は改善されています。

去勢手術により悲願のG1初制覇に手が届くのか、2021年も注目の存在ですね。

ノンコノユメ

ノンコノユメ

ダートG1を制した「ノンコノユメ」。
「ノンコノユメ」も、去勢をした「セン馬」でした。

「ノンコノユメ」は装鞍所で暴れる気性の悪さがあり、歳を重ねるにつれてどんどん悪化していました。

そこで陣営は去勢手術をすることを決意。「セン馬」となってからは、別馬のように大人しくなりました。

去勢した直後は思っていたほど成績が伸びずに苦戦しますが、その結果は遅れて出てきます。
2018年に根岸Sを勝利すると、次走ではG1のフェブラリーSを勝ちました。

去勢手術の後というのは馬も戸惑いがあり、すぐに結果が出せないということも珍しくありません。

「ノンコノユメ」のように後から結果が出るタイプもいるので、術後にすぐ結果が出ないからといって軽視するのは禁物です。

しばらくは様子見しながら、去勢手術により力が発揮できるか見極めてくださいね。

タイキシャトル

タイキシャトル

現役の競走馬での去勢事例を紹介してきましたが、引退後に去勢が行われることもあります。

短距離路線のG1レースを総なめにした名馬「タイキシャトル」。
「タイキシャトル」は、2018年に去勢手術が行われました。

「タイキシャトル」は引退後に種牡馬となり、「ウインクリューガー」や「メイショウボーラー」などのG1馬を輩出しています。
2017年に種牡馬を引退し余生を過ごしていますが、身体への負担を軽減するために去勢が行われました。

このように、去勢をする理由は気性の悪さだけでなく、引退後に去勢をするというケースもあります。

いずれにしても、馬のことを最優先に考えて去勢されているというのが現状です。


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海外競馬では去勢が当たり前?

日本においては最終手段として行われる去勢手術。
実は海外では、去勢は当たり前のように行われています。

デビュー前から去勢を施すことも一般的であり、日本とは真逆です。

アメリカでは「セン馬」の名馬も多く、それだけ去勢に対して抵抗がありません。
馬産が行われていない香港では、牡馬の競走馬はほぼすべてが去勢され「セン馬」となっています。

ほとんどの牡馬が去勢されない日本競馬は、むしろ珍しいと言えるかもしれません。

どちらの選択が正しいのか結論付けることはできませんが、牡馬から活躍馬が出たときに子孫を残せるという意味で日本競馬の選択も間違っていないのかもしれませんね。

まとめ

競馬では去勢されることもありますが、その理由が気になっていた人も多かったかと思います。
去勢が行われる理由は様々ですが、日本では気性が悪い馬での最終手段として行われるケースが増えています。

去勢をするとまるで別の馬のように大人しくなり、レースに集中できるようになるのがメリットです。

ただし、種牡馬入りすることができなかったり、クラシックに出走できなかったりというデメリットもあります。
そのため、できるだけ去勢せずに、最終手段として行われているのが日本競馬の現状です。

海外競馬ではデビュー前に去勢することが一般的なので、海外との違いに驚く人も多いかもしれません。

去勢することによって一変する馬もいるので、競馬予想をするときにも去勢は重要な情報の一つですね。