皆さんは、競馬新聞の出馬表を見たときに「休養明け」と記載されている馬を見たことはありませんか?
当然ですが、競走馬も動物なので毎週レースを重ねていると疲れたり、ストレスがたまります。そのため、リフレッシュさせるために2~3ヶ月のお休みを与えるんです。
基本的には夏や冬の期間を利用して休養をとる馬が多くいますが、春や秋の時期でも馬の調子が悪くなった時は放牧といって休養させる場合があります。
では、その休養明けの馬がレースに戻ってきたときには、どのような競馬をするのでしょうか。
この記事では休養明けの競走馬が、レースに復活したときの特徴を3つと予想するうえで使えるポイントを紹介しますので、ぜひ夏の休養明けレースの参考にしてみてください。
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目次
休養明けの馬の特徴は3つある
競走馬は、休養期間になるとリラックスしながら体力回復やストレス発散をしています。
そのため、休養期間はレースのことを忘れてしまいます。
ですが、休養明けには調教を開始しながら、今までの競走馬としての身体の戻さなくてはいけません。
そこで、休養明けの馬の特徴である「スピードの低下」「馬体重とスタミナ」「G1馬の特性」の3つを詳しく説明します。
予想でも困らないように、休養明けの馬の特徴をしっかり頭に入れておきましょう。
①休養明けはスピードが落ちる
本来、競走馬は速く走ることに特化して産まれてきたサラブレッドです。なので、競馬で速く走る調教を毎日行いながら生活しています。
しかし、休養中は大きな牧場で放牧され、のんびりした生活を送るので、競走馬としての感覚を一時的に忘れてしまうことが多いのです。
そのため、レースに戻っても休養明けはスピードが落ちると言われています。
理由はとても簡単な話です。
人間も同様に大型連休の後の月曜日、会社に出社しても思っているように頭が働かなくなったり、普段以上に疲れてしまうのと同じで競走馬も、休養明けは本調子ではありません。
馬によっても異なりますが、休養を挟んだことでスタミナ増加やストレス軽減に直結し、良い走りをする馬もいます。しかし、ほとんどの競走馬は休みの感覚が抜けずにスピードが落ちてしまうでしょう。
そのため、出馬表を見たときに休養明けと記載されている場合には、注意が必要です。
②馬体重の増加とスタミナの増加
休養中の競走馬は毎日の調教がなくなるため、エネルギーを消費せず、馬体重が増加する傾向にあります。
そのため、走るときに馬体重が影響して速度が落ちたり、最悪の場合は故障しやすくなってしまうでしょう。
調教師は、その点も踏まえて休養明けの日を調整していますが、レースで予期せぬトラブルが起こる事も頭に入れておきましょう。
しかし、馬体重が増加する反面スタミナは大きく回復します。
疲れきっていた競走馬を休養させることにより、体力が回復してレースでもスタミナを活かすことが可能です。
そのため、馬群の中でも最後まで残る可能性が考えられます。
③G1馬の休養明けはあまり関係ない
休養明けでスピードが落ちたり、調子が上がらない馬も多くいますが、G1馬はそこまで深く関係しません。
そもそも、G1馬の休養期間はG1が開催していない夏と冬の期間です。
そのため、休養明けはみんな同じタイミングになるため、ほとんどの馬が本調子ではないでしょう。
しかし、G1レースに出走できる馬のレベルになれば基本的な能力が高いため、休養を挟んでも少し調教を行い調整をすれば、本来の走りに戻すことができます。
そのため秋頃には休養明けでも、ある程度の調教が済んでいるためあまり深く考えなくても良いでしょう。
休養明けの馬で予想する時のポイント
休養明けの競走馬は、スピードが落ちて本調子ではないと言われていますが、調教師や所属している厩舎によっては、休養明けでも良く走る馬が存在します。
そこで調教師と厩舎が休養明けに行う対応や、休養明けの馬がレースで走るときの予想ポイントを紹介します。
調教師がしっかり計算している
休養明けでは馬がレースの感覚も忘れているため、思っているように速く走れずタイムも上がらないことがあります。
しかし、馬の性格や素質を一番近くで見ているのは調教師です。
休養明けの初戦が全くだめでも、2レース目ではすぐにレースの感覚を取り戻し、ものすごい良い走りする馬もいます。
そのため、調教師が馬の性格を完璧に理解して、一番良いタイミングで休養明けのレースに出走させることがあるんです。
そうすると、休養明けでも完璧な走りをするので、予想するときはしっかり頭に入れておきましょう。
休養明けで初めて騎乗する騎手が重要
休養明けのレースは、競走馬がどこまでレース感覚を取り戻しているのか分かりません。
すなわち、馬の走らせ方を熟知している騎手が非常に重要です。
騎手は馬のコンディションを考えながら走りますが、休養明けは思うように走ってくれない場合が多くあります。
そのため、休養明けの馬の状態をしっかり調教師から聞き、騎手としての経験や能力が高いことが、レースで勝てる条件になるでしょう。
気性が荒い馬の場合は、休養明けだと素直に走らず、暴れてしまったり、大人しい馬は走る気がなく、騎手の指示も聞かなくなるのが特徴です。
その点を考えると、経験豊富のベテラン騎手の方が良い走りを見せてくれるでしょう。
もし、出馬表を確認したときに休養明けの馬がいる場合は、騎手にも注目しましょう。
所属している厩舎の方針
競馬の厩舎は、それぞれで調教の方針が異なります。
厩舎によって、休養明けの競走馬をどのように本調子に戻すのかが異なるため、休養明けのレース展開は大きく変わってしまう傾向があります。
馬の性格や調教師の方針でも変わりますが、休養明けから今まで調教してきたメニューにいきなり戻す厩舎もあれば、休養開けなのでゆっくり馬の反応を見ながら調教をする厩舎も存在します。
それは、厩舎の調教方針でもあり、調教師が休み明けは厳しくしないと本来の能力を戻すことができないと判断した場合には、厳しく調教メニューを行うのです。
厳しい調教が馬にどのように効果が現れるかは想像できません。
厳しい調教をする厩舎の場合、馬がその方針についていけず、レースが始まっても騎手の指示に従わなかったり、暴れたりすることもあるでしょう。
しかし、休養明けからスイッチを切り替え、今までの素晴らしい走りをする馬もいます。
そのため、休養明けのレースをウォーミングアップとして考えるのか、本番として考えるのかを予測しなくてはいけません。
もし予想する場合は、過去の休養明けの結果やタイムを参照して考えると良いでしょう。
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この記事では、休養明けの馬の特徴や休養明けレースで予想するポイントを紹介しました。
休養明けのレースは、スタミナは増加していますが、スピードが低下する傾向にあります。
そのため、レースではあまり良い走りができない競走馬も多くいます。
しかし、G1馬のように基礎能力の高い馬は、休養明けでもすぐにレースの感覚を戻すことができ、休養明けだからと言って遅いと断言はできません。
また、調教師の方針によっても大きく変わります。
調教師が休養明けのレースから全力で走れるように調整するのか、初戦は様子見で軽く調整しているのか、読み取る必要があるでしょう。
まず、休養明けのレースで予想するときは、過去の休養明けレースを確認してください。
その過去レースでも、余裕の走りをしているのであれば、厩舎の調教方針や騎手の能力が非常に合っていると判断して良いと思います。
休養明けのレースでは、予想が難しいと言われている理由は、休養によって馬の能力がどのように変化してしまったか、誰にもわからないからです。
そのため、休養明けの初戦では、様々な要素を踏まえて予想するようにしましょう。
競馬新聞で休養明けと記載されている馬を予想に加えるときは、ぜひこの記事を参考にしてみてください。