競馬の騎手は低身長って本当?最新のジョッキー事情を徹底調査

競馬騎手の身長ついてどのような印象をお持ちですか?

「身長低い騎手しかなれないんでしょう?」
「背が高い騎手を乗せて走る馬は勝てないのではないか?」

競馬に興味のある方なら一度は疑問に感じることでしょう。

そんな疑問を解決するために、競馬の騎手にまつわる身長事情と最新の騎手勝利数ランキングを参考に身長と成績は直結するのか調査致しました。

この記事では以下の内容をお伝えしています。

・2022年の成績を参考に身長が結果に直結するのか徹底リサーチ
・競馬の騎手になるための身体的な“条件”とは何なのか。
・競馬以外の公営ギャンブルで身長制限は存在するのか調査

このポイントを知ることで予想の際に騎手の身長も考慮する必要があるのか。
また、騎手は低身長でなければならないのか分かる内容となっています。ぜひご参考にして下さい。

競馬騎手になれるのは低身長の人だけ?

考える人

やはり馬に乗って走る以上は大きな人間を乗せると不利なイメージが湧きますよね。
こういった印象から、競馬の騎手は低身長の人しかなれないとまで言われていました。
では、現役で活躍している騎手の身長はどのくらいなのか調査してきました。

JRAの騎手の平均身長は160cm前後!

競馬身長
日本人の男性平均身長は約171cmと言われています。
それに対して、JRA所属の騎手は現在150名程ですが、165cm以下の騎手が約8割を締めております。
反対に平均身長の171cmを超えている選手は全体で約2%程度しか在籍していません。

想像以上の少なさですよね。

現役騎手で最も高身長の選手は?

2023年現在、JRA所属の騎手で最も身長が高いのは松本大輝選手で176cmとなっています。J

松本騎手は2002年生まれの若手騎手で、2021年3月に栗東・森秀行厩舎から騎手デビューを果たしたばかり新人騎手です。
2021年3月6日阪神2レースで初騎乗を果たし、翌週2021年3月13日中京6レースで初勝利を収めます。
騎乗回数も増やし、出走回数も800回を超え順調にそのキャリアを積み重ねており将来を期待されております。

また、歴代でもっとも身長が高かった騎手は、現在調教師として活躍をされている武幸四郎調教師で身長は177cmでした。
武幸四郎調教師は現在も現役で活躍されている武豊騎手の実の弟でもあります。

初騎乗は1997年3月1日で13頭立ての6着に終わりましたが、翌日のマイラーズカップで11番人気で快勝。
この勝利は初勝利が重賞、さらにはJRA史上最短記録となるデビュー2日目での重賞勝利という快挙を成し遂げその名を競馬界に知らしめるものとなりました。
その後、引退されるまでの20年間の通算、中央競馬で693勝を上げております。

2016年に調教師の資格を取得され、調教師と騎手の兼務はできないJRAの規程に基づき、2017年に騎手を引退し調教師として再出発する道を選択されました。

現役騎手で最も低身長の選手は?

現在、JRA所属の騎手で最も身長が低いのは松若風馬騎手で151cmとなっています。

初騎乗は2014年3月1日阪神8Rで最終的に47勝を挙げ、中央競馬関西放送記者クラブ賞新人賞を受賞した実力者です。
騎手として8年目を迎える今年(2022年)05月22日の中京11レースで現役では43人目となる通算400勝を達成されました。

現在は所属していた音無秀孝厩舎を離れフリーで騎手を続けております。

また、地方競馬の騎手も含めると、現役で最も身長が低い選手は黒澤愛斗騎手で身長135cmとなっています。

北海道所属の騎手で、2008年に初騎乗され、翌年2009年1月12日第23回全日本新人王争覇戦に優勝した実力の持ち主です。
さらに、昨年(2021年)に地方競馬通算300勝を達成されております。

騎手になるために身長制限はないが、○○制限がある。

身長制限

先程、騎手の最高身長をお伝えしましたが、騎手になるための身長の制限はございません。

ただ、騎手になるための競馬学校に入校条件として「体重制限」が設けられています。

今後の成長も考え出生年により細かく体重制限が決められており、おおよそ48kg程度が目安となっております。

やはり身長が高い選手はその分体重が増えてくる為、この体重制限をクリアするのが第一関門となってくるでしょう。

身長が高いことによるメリット・デメリットは?

メリット・デメリット

身長が高くなることによってのメリットは、体全体の筋肉量も多くなってパワーが増すこと。
さらに手足の長さを活かしたフォームを取ることが出来るためパフォーマンスの範囲を広げることが出来ます。

最大のデメリットとしては、体重管理が難しくなることです。
高身長の場合は無理な減量を強いられる事が多い為、それを理由に現役時代が短命で終わるケースも少なくありません。
歴代最高身長であった武幸四郎調教師も、騎手時代は減量が非常に厳しく体重管理に悩まされたと言います。
177cmの標準体重は68kg程度ですが、10kg以上減量した52kg~49kgを維持し続け活躍をされていました。

ボクシング等の競技と違って毎週のようにレースが開催される為、長期間に渡って体重を維持し続けるのは相当な努力と苦労があったと思います。

身長が低いことによるメリット・デメリットは?

低身長メリット

反対に身長が低いことによるメリットは体重制限をクリアしやすいということです。
高身長の選手に比べ減量による負担も少なく、無理なく選手生活を続ける事が出来ます。

また、騎乗する条件が難しいとされる軽斤量の馬にも、身長が低く体重も軽いため積極的に乗ることができます。

デメリットとしては、増量が必要とされる場合です。
平均の160cmを大きく下回り、150cm台前半の場合は増量を必要とする場合があります。
無理な増量はパフォーマンスを著しく下げる可能性があり、食事量と筋力トレーニングのバランスがシビアになります。

ただ、高身長の減量に比べるとリスクは低い為、競馬に低身長の選手が多いのはこの点が一番の理由であると考えられます。

実は公営ギャンブルにも身長制限がある競技が存在した!

身長制限

公営ギャンブルは競馬の他にも競輪・競艇・オートレースがあります。
この中で身長制限が存在したものをピックアップして紹介致します。

オートレース・競艇

公営ギャンブルとして人気のオートレースには以前身長制限が存在していました。
養成所に入所試験において

・1995年の24期生までは170cm以下であること。
・1996年の25期生以前から31期生までは175cm以下であること。

と制限がありましたが、現在は撤廃され身長に制限はありません。

ただし、競馬と同様に養成所の試験を受けるには体重60kg以下と体重制限が設けられております。

続いて競艇ですが、こちらは身長体重ともに制限が厳しいものとなっています。

ボートレーサー養成所の応募資格として、

・身長:175cm以下。
・体重:男子…49kg以上57kg以下、女子…44kg以上52kg以下。

身長に加えて体重にも厳しい制限が設けられています。

さらに条件を満たしたとしても平均合格倍率は約30倍。
1度の応募者数1200〜1700名の中から合格するのは、たった30〜50名と非常に狭き門をくぐり抜けなければなりません。

それに比べ、競馬学校は応募者数約110〜170名の中から合格するのは9名前後。平均合格倍率は16倍となっております。
決して低いハードルとは言えませんが、競艇に比べれば倍率も約2分の1。
身長の制限も設けていないため、努力次第ではチャンスの幅は広いと言えます。

2022年騎手の成績と身長の関係性は?

ここまでは騎手の身長制限について検証していきましたが、これからは身長と成績は直結してくるのかを徹底リサーチしていきます。

現在の勝利数ランキングと身長・体重一覧

159cm~170cmまで上位にランクインしており、身長差で結果には大きな差はないということが分かりました。

今回特筆するべきは「体重」
10cm以上身長差があるにも関わらず全員50kg前後を推移しているのが一目瞭然です。

宝塚記念の結果から見える身長と成績の関係性

直近で一番注目度の高かった重賞レースと言えば6月に行われた「宝塚記念」でしょう。
競馬ファンのみならず、誰もが一度は耳にしたことのあるこの大人気レースの結果から、身長が成績に直結するのか調査してみました。

1位 横山 和生 167cm 52.0kg
2位 D.レーン 166cm 53.0kg
3位 松山 弘平 167cm 51.0kg
4位 和田 竜二 165cm 50.0kg
5位 M.デムーロ 156cm 52.0kg

宝塚記念の結果から見ても、騎手の平均身長160cmを超える騎手が上位を多く締めており、やはり身長による成績の差はありませんでした。

予想するときに一番必要な要素とは?

ここで一番の疑問になってくる、競馬の予想に必要な要素とは一体何なのか?

それは「データ収集と分析力」に他なりません。

もし騎手にスポットを当てるのであれば、身長を考慮するよりも、得意としている会場や手綱を握る馬との相性を意識したほうが予想的中の近道と言えます。

その他にも出走馬の血統や脚質などからレースに適正な馬を選ぶ必要があります。
これには直近だけでなく過去数年間の結果から傾向を割り出す必要がある為、膨大なデータを分析して予想をというのは至難の業となります。

まとめ

今回は競馬の身長について検証し以下の事が分かりました。

・最新の成績を見ても騎手と成績は直結しなかった。
・競馬の騎手に身長制限はないが体重管理がシビア。
・公営ギャンブルにおいて身長制限があるのは競艇選手。
・競馬の予想において一番重要なものは「データ収集と分析力」

競馬といえば「馬」にばかり注目が集まりますが、手綱を握る騎手にフォーカスを当てる事で、狭き門をくぐり抜け下積み時代を積んできた一握りの精鋭だったと言うことが分かりました。
今後、騎手のことを知ることで、より競馬を楽しめるかも知れませんね。

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