競馬予想において馬体重の増減は非常に大切な要素です。
人間も体重が増えれば体が重たくなり素早く動けなくなり、体重が減ればスタミナが減少してしまいますよね。
特に競走馬は「ガラスの脚」と呼ばれる程に繊細な脚を持っていますので、馬体重の増減は競走馬生命を左右する重要な要素と言えます。
逆に考えれば、競走馬の馬体重の増減の目安やメリット・デメリットを理解しておけば、状態の良し悪しも判断することができるのです。
本記事を読めば、馬体重の増減から予想に活かすことができるようになりますので、最後までご覧ください。
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馬体重が増減する理由をきちんと把握しておこう
人間のように「食べ過ぎちゃったから体重が増えちゃった…」という事態が起きにくいのが競走馬の体重変化。
なぜなら競走馬は厩舎で管理され、厩務員の方が出すご飯を食べている訳ですから、食事の管理は完璧と言えます。
それなのになぜ馬体重は増減を繰り返してしまうのでしょうか。
まずは馬体重増減の理由をきちんと把握しておきましょう。
成長による馬体重の増減
1つ目の理由は、成長による馬体重の増減です。
特に一番の成長期であると言われている3歳は体重の増加が多く、夏の休み明け馬体重の異常な増加は成長分の増加と考えた方がいいです。
予想する際は「馬体重+20キロだから切っておこうかな…」と安直に考えるのは罠で、馬体重+20キロの理由を探るのが良いでしょう。
3歳馬の成長期中であれば馬体重が大幅に増加したとしても見た目の馬体ボリュームが引き締まっているのであれば大丈夫です。
体重増加で体の成長と共に、筋肉・骨格も成長したと考えられるので、以前よりも力強い走りができるようになったと言えます。
反対に4歳以上の馬の場合、成長期はとうにすぎていますので馬体重の急激な増減には注意が必要です。
老いてくると食が細くなり体重が減少しスタミナがなくなっていく傾向にありますので、年齢を重ねていて体重が減少している馬は幾ら引き締まった馬体に見えても馬券を買うのは一度考えた方が良いでしょう。
調教による馬体重の増加
レース前の調教の強度でも馬体重は増減します。
馬体重の増減は調教の強さでもあるので、軽めの調教であったのか、強めの調教であったのかを事前に調べておく必要があります。
軽めの調教であるにも関わらず馬体重が大幅に減少している場合、強めの調教であるにも関わらず馬体重が大幅に増量している場合は注意が必要です。
軽めの調教であるにも関わらず体重が大幅に減っている場合は、調教がマイナスであり馬が疲れている可能性が高いです。
レース直前の調教で疲れを残しているという事は、レース本番にも疲れが影響して100%のパフォーマンスを発揮できないと考えて良いでしょう。
夏は痩せやすく冬は太りやすい
成長期であっても、調教で失敗した訳でもないのに馬体重が大幅に増減する事があります。
それは季節が大きく関係しています。
夏の暑い中での調教は、すぐに馬体を絞ることができますが馬体重は大きく減少してしまいます。
反対に冬の寒い中での調教は、脂肪がつきやすくなっているのでなかなか絞ることができません。
夏は痩せやすく冬は太りやすい。
これも人間と同様で、大幅な減量や増量は不安になりますが季節が要因の可能性もあるということを忘れないようにしましょう。
逆に、夏でも冬でも安定した体重を維持できる馬は強いと言えます。
どんな環境でも100%の馬体を維持できるのは強い馬の一つの特徴と言えるでしょう。
ローテーションによる馬体重の減少
競走馬はローテーションを組み、無理なく自分の力を発揮できるようなレーススケジュールを調整していきます。
厳しいローテーション、短期間でレースに立て続けに出走するようなスケジュールにすると、体力が減少し馬体重は減っていきます。
過酷なローテーションで馬体重が減少していて、パドックでの歩き方もゆっくりで疲れているように見えた場合は、本来の走りを見せられる可能性は限りなく低いと見て良いでしょう。
逆に使い込みがあっても馬体重が増加していたり、パドックでイキイキと歩いている場合は、充実期に入っておりプラス材料と言えます。
故に厳しいローテーションは必ずしも悪いという訳ではないのです。
長距離移動による馬体重の減少
競走馬は牧場や厩舎、競馬場などを頻繁に行ったり来たりするので、必然的に移動が多くなります。
移動が多いと移動疲れが出てしまい、食欲が減少し体重が減ってしまう馬も多く、その場合の馬体重減少は単なるマイナスと捉えていいでしょう。
逆に長距離移動でも馬体重が変わっていない馬や、体重が増えている馬は、神経が太く強い気持ちを持っている馬という事になりますので、大観衆の前でも物怖じしない肝が据わった馬であると評価できます。
長距離移動での馬体重増減は、そういう一面を確認するためにも使われます。
馬体重の見極めが難しいと感じたら
馬体重で馬の状態を見極めたり、予想を組み立てるのが難しいと感じた場合は、専門家による予想を利用しましょう。
予想のプロは馬体重はもちろん、血統や適正から展開を読み切ります。
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ベストな馬体重と増減から見る勝ちサインの見極め方とは
レースに出走する競走馬はレース出走50分前に馬体重を計測し、前回出走時からどれ位の増減があったのかを公開されます。
馬体重が増えているから良い、減っているから駄目と一概には言えないのが競馬ですが、馬体重の増減を「良い増量」「良い減量」「悪い増量」「悪い減量」と判断する事は可能です。
どこをどう見たら馬体重の増減がレースに直結するようになる所まで見る事ができるようになるのか、ここからは馬体重によるレースの影響をご紹介していきます。
ベストな馬体重は500キロ
一般的に成績が良い馬の体重は500キロ前後と言われています。
膨大な量のデータを分析すると大体500キロ前後を頂点として成績が良くなっているのが良く分かります。
馬体重の数字のみで馬券を購入しようと思っている人がいれば、500キロに近い馬を狙うのが良いのですが、勿論それだけでは馬券を当てる事はできません。
大切なのは体重と体格のバランスです。
馬の性別や走るコースによって適正な馬体重は変わる
人間と同じく、競走馬にも性別があり、馬体重の個体差も大きいです。
中には100キロ以上の差がついているケースもありますが、馬体重が軽いからと言って弱い訳ではありませんし、重いからと言って強い訳ではありません。
実際にデータを細かく分析してみると、牝馬では500キロを切る馬の方がいい成績を残しているケースが多いです。
また馬体重による得意不得意なコースがある事も分かっています。
芝コースなら420キロ以下でも掲示板内に入る可能性がありますが、ダートコースではほとんどゼロです。
基本的にダートコースは芝よりもスタミナやパワーが要求されるので、大きな体格が必要という訳です。
という訳でダートコースでは馬体重によく注目するようにしましょう。
体重420キロ以下の競走馬が出走していたら、ほぼ勝ち目はないと切ってしまっても問題はありません。
疲労度やストレスを必ずチェック
馬は非常にデリケートで繊細な生き物です。
先ほども述べましたが、厳しいローテーションや長距離移動などですぐに馬体重を落としてしまいます。
一般的に競走馬は3週以上は空けないと疲労が溜まってしまうと言われています。
非常にデリケートな生き物である為、調子が悪いと全くいつもの動きが出せず、人気馬であってもテンション次第で全く別の生き物であるかのようなレースをしてしまうのが競走馬です。
馬体重の増減で、その馬の疲労度やストレスを必ずチェックするようにしましょう。
- 前レースはいつだったのか
- パドックでの様子はどうか
- 馬体重はどれ位減少しているか
これだけをチェックすれば疲労度がどれ位あるのかを把握する事ができます。
つまり、前レースが3週前で、パドックでも下をむき歩くスピードもゆっくりで、さらに馬体重も減少している。
こういう馬は本来の力を発揮できない可能性が高いので、選ばないほうが無難であると言えるでしょう。
馬体重が多い方が成績が良いは本当だった
昔から馬体重が多い馬ほど勝ちやすいと言われていますが、これは本当です。
膨大なデータ解析から事実であると証明されています。
最も成績が良い体重は520キロ~540キロで勝率9%です。
次に成績が良いのが500キロ~519キロで勝率8.8%です。
次いで540キロ以上という訳で、勝率が高い体重ランキングは全て520キロ以上となっています。
逆に成績が悪い競走馬ランキングでは、馬体重が少ない方から順番になっていますので、このデータだけを見ても、競走馬は体重が多い方が強いという事が分かります。
馬体重が多ければ多い程強いとされている最大の理由は、
- 筋肉量が多く推進力が違う
- ストライドが大きい分有利
- 斤量の影響を受けにくい
これらが大きな原因であるとされています。
という訳で、馬体重が多い馬を積極的に買えば勝てるという訳ではありませんが、馬体重が多い馬は勝ちやすいというデータをご紹介させて頂きました。
まとめ
毎回レース前に馬体重が公開されるのは、馬体重が競馬予想において重要なファクターになっているからという事がお分かり頂けたでしょうか。
「あの馬太ったんだ」「あの馬痩せたんだ」という軽い視点で見るのではなく、馬体重の増減からストレスや疲労、調整がうまくいっているのかどうかなどを見極める事で大幅に勝率を上昇させる事ができます。
全てではありませんが一般的には馬体重が多く、増減が少なく体型を維持している馬が強いと言われていますので、今まで馬体重を気にしていなかった人は今後注目して見てみると良い結果が出せるかもしれません。
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